意外と知られていない50肩
こんにちは。
あいあい接骨院 倉敷連島院です。
突然ですが、会話のなかで「五十肩」という言葉を耳にしたことはありませんか?
何げなく使われている言葉ですが、肩が痛い=五十肩 として使われていることが多いかと思います。
今回、ブログの第3弾の記事はそんな「五十肩」に関しての記事です。
肩でお悩みの方は是非、読んでいただければなと思います。
五十肩
一般に五十肩と呼ばれ、別名 凍結肩ともいいます。これらの名称は俗称であり、
正式には肩関節周囲炎に該当します。五十肩は、40歳以後によくみられ、原因がはっきりしない肩関節の痛みと動かしにくさを感じます。
原因
明らかな原因はなく、加齢や疲労によって肩関節を構成する骨、軟骨、靱帯や腱など関節に変性が起こった状態で発生するとされています。
状態としては、炎症期→拘縮期→解氷期があり、とくに拘縮期は関節の伸張性が落ち、動かせる範囲が狭くなった状態です。
症状
痛みや動かしにくさがあり、時期によって症状が異なることから、
炎症期→拘縮期→解氷期の3期に分けられます。
炎症期では2~12週程度です。痛みが一番強い時期で、肩の前方あるいは深部に痛みを感じ肩から腕に痛みが広がることがあります。この痛みは肩関節周囲の関節包が炎症を起こしていることや、上腕二頭筋長頭腱炎、石灰沈着性腱板炎、肩腱板断裂などが起こっていることも原因としてあり、痛みは昼夜とも持続し、夜間痛のため睡眠が障害されます。
夜間痛がおこる原因としては、立っている状態では腕の重さで関節の隙間が広くなりますが、寝ている状態では重力がかからず隙間が狭くなってしまうことで圧迫されて痛みがでるということが一つ挙げられます。他にも就寝時は副交感神経が優位に働くため、痛みを感じやすい状態であることも原因としていえます。
痛みによる運動制限の方向は、原因によって様々であることがいえます。
日常生活での制限されやすい動作を例にあげます。
・髪を後ろに束ねるとき
・電車でつり革をつかむとき
・洋服を着替えるとき
・洗濯物を干すとき
・エプロンの紐を結ぶとき
・シャンプーをするとき
・歯を磨くとき
…などなど、痛みで制限がかかり困難になることがあります。
「五十肩は動かさないと固まってしまう」とよく言われますが、
痛みが強い急性期に無理に動かすと逆に悪化することがあります。反対に三角巾・アームスリングなどで安静を計り、消炎鎮痛剤の内服、注射などが有効です。
拘縮期では3~12カ月と長期に及ぶこともあり、拘縮(関節が硬くなり、動きが制限された状態)が完成する時期で。日常生活で腕を挙げる動作を中心にあらゆる方向への運動制限が生じ、可動域がとくに減少します。
痛みは炎症期に比べると軽減しますが、就寝時の寝返りによる痛みで目が覚めたり、温めたり、風呂に入ったりすると症状が軽減することが多いです。
軽減する理由としては、温めることにより血行が良くなり筋肉や組織の伸張性、代謝が高まるためとされています。
解氷期は、拘縮が次第に和らぐ時期で、この時期がよく言われる「五十肩は動かしましょう。」にあたります。日常生活の工夫や保温に努めている間に徐々に肩の動きが改善し、夜間痛も改善されてきます。
一般的な治療法
炎症期-無理に動かさず、運動を制限し、サポーターなどで肩の保温を図る。
特に冬は寝る際、布団から肩がでないように注意する。
症状が緩和されてきたら動かせる範囲を広げるため、肩回りのストレッチを加えていきます。さらに電気などの物理療法を行い、痛みの緩和と血流改善を促します。
拘縮期-温熱療法(ホットパック、入浴など)、可動域に応じたストレッチなどを行う。
・温熱療法とは、患部を温めることで、血行を良くし疼痛緩和・軟組織柔軟性向上・代謝亢進・浮腫軽減・リラックス効果が期待できます。
・ストレッチは、筋肉を伸張することによって痛みの緩和や関節の可動域を拡げることを目的としています。
解氷期-徐々に肩を自分で動かせる範囲で動かしながら、ストレッチなどを継続して行います。このとき、普段の生活で動かさない方向にも少しずつ動かしていくことが必要です。
肩関節は様々な方向に動かすことができる可動域が広い関節であり、普段の生活でしない動きは拘縮が残ったままになる場合が多いためです。
予防
予防には、仕事やスポーツの前に、肩のストレッチ(肩を一定の方向に回して、少し痛みを感じる時点で10~15秒止める)や、ウォーミングアップ(暖める運動)をした後、徐々に強く動かしていくことが有効です。これを実施することによって、血行が促進され伸張性が低下した筋肉の状態を改善することができます。ただ、痛みがない状態で、このような予防を毎日、意識して行うことは難しいのが現状です。
何となく肩が重いとか、ある方向に動かすと少し痛いとか違和感があった時点で、接骨院に受診することも予防になるといえます。
また、症状が軽い時点で、治療を受けることは治療期間を早めることに大きく関わり、症状が残る可能性も低くなります。
当院での治療法
あいあい接骨院では、まず問診から始まり検査も行います。患者さんの肩の状態がどのようになっており、五十肩ならどの時期にあたるのか など詳しく把握することで、最適な治療プランを提案します。
例えば、症状がきつい場合は炎症が強く起こっているため冷すことで痛みを軽減させていきます。これは、冷罨法といい患部を冷やすことで組織の活性を低下させ炎症を抑えます。
また、寒冷刺激によって知覚神経の活動が抑えられ、感覚が鈍麻することで疼痛の緩和がおこります。
次に肩回りの筋肉を緩めることにより患部の緊張を和らげ、痛みを緩和していきます。それに伴い肩甲骨の周りの筋肉も緩めていきます。肩を挙げるなどの動作は肩甲骨の動きと連動して行っています。よって、肩だけでなく肩甲骨の動き自体も改善していく必要があります。
さらに、身体の状態が巻き肩や反り腰、猫背などの不良姿勢がでている場合、肩甲骨の動きが低下し、肩の負担が高まるため全身のバランスを調整していく必要があります。
身体全身のバランスを調整することは不良姿勢を改善し安静を保ちやすくするだけでなく、痛くなった原因に対して根本的に治療することができます。
また日常生活での身体の動きは背骨や骨盤、肩甲骨の動きなど全身が関連しており、そこを改善するために、当院の治療メニューであるトータルバランス療法をおすすめしております。
人間は痛みがでている部位があると、そこを守ろうとして不自然な姿勢になってしまい、患部とは関係ない部位にまで、不調をきたしてしまいます。
トータルバランス療法は患部の治療と共に、痛みがでた原因に対して根本的に治療していくため、再発防止をすることができます。
最近、肩が上がらなくなった、動かすと痛いなど肩に不調を抱えている方はぜひ、一度ご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
ストレッチ紹介
ここでは、自宅で行える簡単なストレッチを紹介いたします。
施術と合わせて実施して頂くとより効果的です。
テーブルサンディング
自然な体勢を保てる高さの机に、タオルと手をおきます。
可能な範囲で両手を前方に滑らせます。
ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
ポイント
背中が丸まらないように注意してください。
10回3セット
痛みのない範囲で行いましょう。